伴走談

「できないこと」と向き合うことで、世界が広がる|起業家なっちゃん社長【Vol.3-02】

働き方に悩んできた当事者たちが、自分らしい働き方ができるようになったきっかけやその経緯、そして彼らを背後で支えてくれた「伴走者」について、当事者目線から綴っていく「伴走談」。

第3弾のゲストは、ジャグアサロン「N.design inc.」の代表取締役である、なっちゃん社長(@jaguaartsalon)です。

ジャグアアートは、ホームレスになっても生き抜いていくためのツールだった。しかし、そこから生まれた出会いと、支えてくれる「伴走者」がいたからこそ、今の「なっちゃん社長」がいる。

どん底を切り抜けられた彼女は、凛としていて強く見えます。そんな彼女から溢れた言葉は「苦手なこと・できないこと」ばかりでした。

それでも、ジャグアアートの活動ができるのは、「苦手なこと・できないこと」に向き合い、工夫してきたから。そして何より、ともに走ってくれる「伴走者」の存在があるからでした。

前半を読まれていない方は、ぜひ前半から読んでいただけると幸いです。

「好きなこと」だからこそ、生き抜くことができた|起業家なっちゃん社長【Vol.3-01】働き方に悩んできた当事者たちが、自分らしい働き方ができるようになったきっかけやその経緯、そして彼らを背後で支えてくれた「伴走者」について...

ライター:かめい(@okame1470)
カメラマン:げん(@inkoinko666)
インタビュー日:2018年11月23

苦手なことに向き合い続けた日々

昔から話すのは苦手やったんですか?

苦手やった。昔はコミュ障やったけど、夜の仕事があったのが大きいかな。嫌でも話さないといけないし。

当時、結構なハードルやったと思うんです。そこを乗り越えられたのはどうしてでしょうか?

それは多分底を知ってるから。これ以上は下がることがないっていう。家なし、お金なし、地位もなし。何も失うものがないから、「失敗したところで、別になんも怖くないわ」って。

ホームレスをきっかけでそんな気持ちを持てたんですね。それ強いなぁ。

その時は辛かったけど。比較的早い段階で経験できたのは、ある意味良かったって思ってます。

僕の場合は大学時代の自己嫌悪かなぁ。

そうなんだ…。

自己嫌悪のストレスで、口内炎最大15個持つっていう。

あはは。(笑)

「地味!」みたいな。(笑)

体に出るんでしょうね、ストレスとかが。

なっちゃんは逆に、体に症状出るっていうのはなかったんですか?

めっちゃある。本当に、大学行ってた時はよく倒れてた。貧血とかもそうやし、体が弱すぎて月一で点滴打ったり。激弱です。人前に登壇する時、心拍数上がるじゃないですか。今は少し慣れたけど、これがストレスになるらしいんです。それで、登壇終わった後は絶対高熱出るみたいな。

じゃあ、大人数の前で話すのって得意ではない…?

もう苦手っていうか、嫌いやった。ずっと嫌いやったなぁ。めっちゃメンタル的には強いと思うんやけど、一度ヘコんでもすぐ戻れる。だけど体に出ちゃう。
めっちゃ緊張しながらも、講演会で堂々とお話するなっちゃん社長。

そこは鍛えてなんとかする、とはいかないですよね…。

ジムとかヨガ行き始めてからは、まだマシになったかな。でも完全ではない。

ジムとかヨガ以外に、普段の日常での工夫はしています?

登壇の頻度はちょっと空けるようにしてる。連続で2日間とかすると死んじゃうから。(笑)緊張してなさそうって言われるけど、めっちゃ緊張する。

緊張はするけど、立場が立場やから、見せないようにはできているかもですね。

確かに、周りには見えないみたいですね。

世の中の社長さんって、見せ方を自然と身につけてるのかなって。なっちゃんも同じ感じだと思います。

そうなのかなぁ。人前で喋る事に加えて、大人数が苦手で。どちらかというと、みんながワイワイ楽しそうにしてるのを後ろから見てるほうが好きです。

僕もそうです。(笑)

だから、苦手なことが多いので一緒に働いてるこみぃには感謝してます。

まさに、今の「伴走者」ですね。

そうですね。でも実は、今まで3人育てたことあるんですけど、みんな辞めちゃったことがあるんです。

人を育てることの難しさを痛感

育てた3人が辞められて、当時どんな気持ちだったんですか?

正直、悲しかったかな。人を育てるってこんなに難しいことなんだって思った。でも、自分の超えないといけない課題でもあったから前向きさもあったかな。その後、またツイッターで施術者を募集して出会ったのがこみぃなんです。

育てることを失敗したからこそ、次の募集ではいろんな工夫をしたと思うんです。その時の面接の仕方はどう工夫したんですか?

まず、相手の夢と自分の夢が合致してるか聞いた。そこさえブレなかったら、関係性が崩れても、辞めることはないかなって思ったから。
やりたいこととか、嫌やと思うこととか、ひたすら相手の価値観を引き出して、それが自分と合わせられるかっていうのをすごい聞いてたかな。相手の概念を否定せずに、自分と合ってるかそれとも自分が合わせられるかっていう基準で面接しました。

意見をぶつけ合って、一緒に前へ進む

相手に合わせることに、ストレスは感じないんですか?

ストレスは特にないよ。私自身、真逆の考え方を持ってる人に惹かれるんですよね。だから、しっかり自分の意見を持ってて自分が行動するときに新たな選択肢をくれる人をいつも求めてる。

考え方が真逆の人が欲しいってことに関して、真反対だと必ずぶつかることと思います。そんな時、意見の否定だとわかっていても、人格を否定された感覚になると思うんです。そこに関して、なっちゃんの中でどういう風に工夫してるんかなって気になりました。

まずは、感謝の気持ちを伝えてる。「意見を、選択肢をくれてありがとう」って。

そこからどうするんですか?

まずはどちらかの選択肢で行動してみて、うまくいったらそのまま続けるし、上手くいかなかったら片方の選択肢を試してみるってかんじかな。

なっちゃんの意見とこみぃさんの意見、どっちも上手くいった経験があるからこそ、お互い尊重できる関係になっている…。

私の場合、自分が正しいと思った事でも、間違ってた事ってたくさんあるからね。こみぃは、私の足りない部分を補ってくれるんです。
なっちゃん社長と、彼女の伴走者であるこみぃさん

経験上、自分には「伴走者」が必要ということがわかり、そしてこみぃさんに出会えた。すごい大きいことやと思います。それができたのも、今まで育ててきてやめてしまった3人の出会いがあったからこそ…。

そうですね。全部意味があったなと思います。

人を育てるという経験を経て、今はこみぃさんとはかなりの頻度でコミュニケーションを?

ご飯も行くし、旅行もいく。私にとって良き相談相手になってるかな。こみぃとは、一緒に夢を叶えていきたいから、こみぃ自身のやりたいことも応援したいって思う。

仕事とプライベートきっちりしたい人と、そうじゃない人ということについて。こみぃさんの場合は、その境界線はないんですか?

あると思うけど、彼女なりにうまく分けてるんだと思う。賢いからね。尊敬できる中の1人です。

良いですね、めっちゃ良い「伴走者」。

ほんと、ありがたいです。

他にこみぃさんが「伴走者」として助かったエピソードはありますか?

たくさんありますよ。ミスしたときは必ず解決に導くようなアイデアをくれますね!

ひとりやったらできないけど、二人やからこそ、できるってことが一気に増える感じですね。

できないことを受け入れた先に、「伴走者」がいる

お互いの強みを生かし合える「伴走者」、こみーさんのような存在と出会うには、どうしたらいいんでしょうか?

まずは自分の強みと弱みを分析する必要があるかと思います。その上で、弱みを補ってくれる人を探す。出会いにアンテナをはっておけば、必然的に出会うと思っています。

出会いにアンテナが立てるということですが、そのためにどんな工夫をしましたか?

自分のできない事とめっちゃ向き合った。実際に紙に書き出したね。

その時間を通して、どんな変化が生まれました?

自分ができないことができる人に頼ろうと思えるようになった。逆に、自分の強みを特化して、その役割を全うしようと、心から思えるようになりました。

社長って、なんでもできて、なんでも自分でやるイメージですけど、実はその逆で、できないことを一番受け入れられている人なんだなと感じました。だからこそ、自分の役割、強みを大切にできる…。

そのためにも、できないことを見つけて、それを受け入れることも大事やと思っています。

その先で、お互いの強みを生かし合える「伴走者」と出会える。では、最後にBlind Up.を見ている人たちに何か伝えたい事はありますか?

自分らしい生き方を突きつめれば、そこには必ず乗り越えないといけない壁や悩みが出てくると思います。そんなときに、支えてくれるのは自分の中のぶれない軸と支えてくれる仲間、Blind Up.で言う「伴走者」ですね。だからこそ、自分と向き合い、「伴走者」のことを大事にしてほしいと思います。

わかりました。本日はお時間をいただき、ありがとうございます!

「苦手なこと・できないこと」の壁に何度もぶつかっても、工夫し乗り越えようとしたなっちゃん社長。

だからこそ、こみぃさんという、最高の「伴走者」に出会えた。

こみぃさんのお話をしている時の彼女の表情から、こみぃさんに助けてもらったことを一つひとつを思い出しながら、話してくれたように見えました。

その時のなっちゃん社長には、親近感がありつつも、「苦手なこと・できないこと」を頼れる、本当の強さがあると感じました。

「苦手なこと・できないこと」と向き合うのは、とてもしんどいことです。それでも、自分らしい働き方を見つける上では、とても大切なこと。

なっちゃん社長から、その向き合うための勇気を、少しでももらえたのではないでしょうか。

Blind Up.は関わりたい方をお待ちしています

ここまで読んで頂き、ありがとうございます。

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