伴走談

インフルエンサーがぶつかる壁、「発信」を阻むもの|執筆屋あんちゃさん【Vol.6-01】

 

自分らしい働き方に行き着いた経緯やそのきっかけ、支えてくれた「伴走者」について、当事者の口から語ってもらう「伴走談」。

今回のゲストは、執筆屋として活躍するあんちゃさん (@annin_book) です!

2016年にブログを立ち上げ、軌道に乗った頃を見計らって独立。次世代の新しい働き方を提唱し、「価値観にとらわれない生き方」を代弁・実践されています。

ブログ「まじまじぱーてぃー

KADOKAWAより書籍も好評発売中!「アソビくるう人生をキミに。」

2018年末に、ついに法人化したあんちゃさん。
合同会社「WHY&CO」の代表取締役として、2019年はさらに躍進の予感です。

ですが、そんな順風満帆に見えるあんちゃさんにも、ぶつかった「壁」がありました。

 

ライター:北村 (@yuu_uu_)
インタビュアー:北村 (@yuu_uu_)
カメラマン:Natte (@natsuminike)

インタビュー日:2019年1月8日

 

終わりのないトンネルを進んでいるようだった

ーー2018年は、あんちゃさんにとって葛藤という「壁」があったそうですね。

「長い長いトンネルの中を進んでいるようだった」という感覚の中で、開けるような感覚がしたとブログには書かれていますが、抜け出せたきっかけは何だったのでしょうか?

記事:理想の生き方を実現したのに満たされなかった。悩み抜いてやっと光が見えた2018年の振り返り

 

あんちゃさん:一言でいうと「原点回帰」ですね。

「なぜこの活動をやっていたんだっけ?」
「誰のためにやっていたんだろう?」
「何を届けたくて始めたんだっけ?」

という大切な部分を忘れてしまっていた自分に気付いたんです。
数字を伸ばすこと、影響力を高めることばかりにとらわれていました。

自分でも「結果がついてきたな」と思えるようになった時に、改めて振り返ってみたんです。「なんでやってたんだっけ?」って。

充実はしているし、幸せであることは確か。自分が理想としていた生き方も実現できている。でも、「このままでいいのかな?」という思いがずっとあって、半年間ほどモヤモヤを抱えていました。

「私はなぜ発信を続けていたのか?」

もう一度、自分自身に問いかけて、初心を思い出すことができた。原点回帰できたことが、トンネルを抜け出せた大きな理由ですね。

 

 

ーーブログには、「結果的にわたしがトンネルを抜け出すきっかけをくれたのは、すべて周りの人たちのおかげでした。」と書かれていますね。

記事:理想の生き方を実現したのに満たされなかった。悩み抜いてやっと光が見えた2018年の振り返り

具体的なきっかけとなった言葉は、どんなものだったんでしょう?

 

あんちゃさん:以前から仲良くしていた経営コンサルタントのイチハヤさん (@HAYATONIQ) が2018年秋ぐらいに、私のブログスポンサーになってくれたんです。

それをきっかけにイチハヤさんと色々とお話をさせてもらう中で、「あんちゃの発信で多くの人が動いているのは事実だと思う。けど、”届ける人にとって本当に有益かどうか”をもっと意識した方がいいんじゃないか」という話をされて。

伝え方の精度という面で、「もっと高めていった方がいい」と、はっきり言ってもらったんですよね。それが大きなきっかけでした。

”伝え方の精度”って、自分でも薄々どこかで気付いていたんだけど、認めたくなかった部分だったんです。

自分で気づいて、認めて、受け入れるっていうのは、とても怖かったです。

 

 

前々からイチハヤさんは、ブロガーやフリーランスの動きに対して問題点をずっと指摘してくれていたんですが、私自身、ピンとこないところも正直あったんですよね。

もっと対等に意見を交わしたいのに、(私に)ある程度の発信力がついてしまったことで、はっきり言ってくれる人が周りにいなくなってしまって。「遠慮されてしまっているのかな?」と思うことも多くなっていた。

そんな中でイチハヤさんにガッツリと言ってもらったことで、「ハッ」と意識が変わりました。

 

 

受け入れるのには、少しだけ時間がかかりました。

ちょっとずつ、少しずつでもいいから、自分で認めていかないといけない。そこを認めないと一生変われない、葛藤の渦の中に巻き込まれたままだって分かっていたから。

イチハヤさんも私を傷つけるつもりで言っているわけではないと分かっていたので、愛を受け止めたいという思いが強くあったのも、受け入れようと決心したきっかけでしたね。

 

格好悪い自分も、見せていきたい

ーーイチハヤさんにスポンサーについてもらった時期というと、2018年も終盤の頃ですよね。ここ2~3ヶ月の間でパラダイムシフトが起こった、ということでしょうか?

 

あんちゃさん:最後の最後で「やっと抜け出せたか」という思いでしたね。

 

ーー最近特に「発信力をつけよう」、「影響力をつけよう」という機運が強いと思います。発信活動を続けていく中で、目先の数字だけを見て闇雲に進んでしまうと、誰もが遅かれ早かれぶつかる「壁」なのかなという気がするんですが。

あんちゃさんが発信してくれているおかげで、壁にぶつかることが予想できるだけでも、これから頑張ろうという気持ちになれると思うんですよね。

 

 

あんちゃさん:発信の裏側でどんな葛藤があったのか、そういった面を見せたくないと思う人が多いんだと思います。無意識に「発信してよかったこと」ばかりを出してしまうんですよね。

決していいことばかりではない。力をつけた先には壁が待っているということも合わせて伝えられた方が、これから進んでいく人への”覚悟の提示”にもなるのかな、と

格好悪い部分も出していければいいなと思っています。

 

ーー葛藤を乗り越え、受け入れられたからこそ、そういった自分も見せていこうと決心されたんでしょうか?

 

 

あんちゃさん:格好悪い部分や失敗した部分を出すことについては、昔からあまりハードルを感じていませんでしたね。その心理的ハードルは、ブログを始めた頃に取っ払いました。

 

ーー最初からすべてを赤裸々に出せる、というスタンスだったのでしょうか?

 

あんちゃさん: 発信を続けていく中で、少しずつできるようになっていったという感じですね。

最初はブログを更新するのも怖かったですよ。

「周りの人に見せたら嫌われるかな」とか、そんな葛藤はありました。少しずつ発信していくことで剥がせたのかなという気がします。

 

数字の先に見えるもの

あんちゃさん:2017年は、「売上何万円達成するぞ」っていう、数字を伸ばすことを目標に進んできたんですよね。

1年がむしゃらにやってきて、2018年。

仕事が軌道に乗って、経済的に少しずつ余裕が出てきました。
目先の数字目標を達成した先に、ふと”行き止まり感”を覚えてしまったんです。

「これから先、何を目標にしていけばいいのかな?」って、迷いが見えて。

 

 

ーー数字に目標を置いていた、ということですよね。

赤裸々に自分を出すことによって、「 届いた先の人たちがよりよくなるはずだ」という思いでやっていたはずなのに……、「手段の目的化」が起こってしまっていたのでしょうか?

 

あんちゃさん:「数字の裏に人がいる」ということを忘れていたんですよね。

「一人一人が読んでくれている」という事実が数字となって表れていただけなのに、だんだんと、人ではなく数字として見てしまっていたということだと思います。

 

 

執筆屋として、大きな挫折なくここまで進んでこられたようにみえるあんちゃさん。

その裏には、売上やPVなどの「数字」にとらわれる自分、そして発信の目的を見失いかける濃い葛藤がありました。

私たちは、なぜ発信しているのでしょうか?
そもそも、発信とはなんのためにあるのでしょうか?

お話を聞きながら、自分にとっての「発信の意味」を考えざるを得ませんでした。

後編では、あんちゃさんにとっての「発信」について改めてお訊きするのとともに、2019年以降の活動指針についても伺っていきます!

 

Blind Up.は関わりたい方をお待ちしています

ここまで読んで頂き、ありがとうございます。

今回の記事も含めて、Blind Up.は働き方で悩んできた「当事者」達によって運営されています。

自らの働き方を模索しながら、ライター・カメラマン等の「実践者」として関わってくれています。

もし、当メディアの運営に興味がある方は、以下の「関わり方」ページをご参照ください。

関わり方ページへ